一般財団法人 家電製品協会
広報部
三善様
一般財団法人 家電製品協会は、「家電製品の安全・環境対策・リサイクル推進を通じて、持続可能な社会づくりを支える団体」です。
「家電リサイクル法」の啓蒙で4本のパラパラ漫画ムービー、 1本の静止画漫画、オリジナルキャラクターの制作等をしています。
家電製品協会様では、これまでの伝統的な広報手法から一歩踏み出し、若年層への啓発に向けてアトムストーリーとパラパラ漫画を活用した新たな試みに挑戦されました。
その背景と実感、そしてこれからの展望について、三善様にお話を伺いました。
ーアトムストーリーにパラパラ漫画ムービーを依頼するきっかけ(動機)について教えてください。
三善様 家電リサイクル法はとても大切な仕組みです。
でも、正直なところ、その内容は地味で、特に若い世代にはなかなか届きにくい。
そんな課題意識から「SNSを活用して、もっと柔らかく、親しみやすい表現で伝えられないか」という議論がはじまりました。
いくつかの会社に声をかけて提案をいただく中で、「私たちの課題に最も寄り添って、深く理解し、具体的なアイデアをくれた」のがアトムストーリーさんでした。
ーアトムストーリーのパラパラ漫画ムービーに期待していたことはありますか?
三善様 他社の提案は、自分たちの得意分野を押し出したものが多かった印象です。
一方、アトムストーリーさんは私たちの本質的な課題にきちんと向き合い、それをどうすれば“伝わる形”にできるかを真摯に考えてくださいました。
「もっとこうしたほうが伝わりますよ」と、依頼内容を超えて、プラスアルファのご提案をいただけたことは大きかったですね。
私たちが持っていない視点を加えてくれたことで、より深い共感を呼ぶコンテンツができあがったと感じています。
パラパラ漫画ムービーの1コマ
ーパラパラ漫画ムービーの実際の活用場所とその後の反響について教えてください!
三善様 制作いただいたパラパラ漫画は、SNSを通じて配信。
毎月の数値レポートを通して、きちんと伝わっている実感があります。
さらに、2024年秋に実施したアンケートでは、若年層の認知度が明確に可視化され、「どこに重点的に啓発すべきか」という方針も定まりました。
以前は新聞や雑誌など効果測定の難しい手段が中心でしたが、今ではSNSを通じて、成果を“見える化”できています。
パラパラ漫画ムービーの1コマ
ー今回のパラパラ漫画ムービー等の制作を振り返っての感想や特に印象に残っている出来事があれば教えてください。
三善様 この取り組みは、単発の広報施策ではありません。
家電リサイクルの理解促進は、短期間で完結するものではなく、長期的な取り組みが必要です。
三善様はすべての制作に携わっています。
アトムストーリーさんには、今後も課題を一緒に解決していく「伴走型のパートナー」として並走していただけたらと考えています。
だからこそ、「アトムさんにはずっとお願いする」と社内でも伝えていますし、それに応えてくださっていると感じています。
静止画漫画の一部
ー 実際に作ってみて制作前と後とで印象は変わりましたか?
三善様 実際にコンテンツを手にすると、それをどう活用していくか、イメージが広がっていきます。
渋谷のデジタルサイネージや科学技術館など、さまざまな場所での展開もスタート。
関連する電機メーカーさんにも「自由に使ってください」と広げていく予定です。
これまでは「啓発しなきゃ」と言いながら、具体的な手段が乏しかった。
でも今は、キャラクターやパラパラ漫画という“手触りのある伝え方”があります。
私たち自身の発信力も、大きく変わってきたと思います。
ー 最後に今後に期待していることがあれば教えてください!
三善様 最後に、私たちがもっとも信頼を寄せているのは、アトムストーリーさんの“提案力”です。
「若者に伝えるにはどうしたら?」という問いに対し、私たちの立場や知識の限界を理解したうえで、常に新しい手法を提案してくださる。
その姿勢が、本当に心強いんです。
これからも、私たちの課題に寄り添いながら、より効果的な啓発活動を一緒に進めていただけたら嬉しいです。
――この度は貴重なお話、ありがとうございました。
一般財団法人 家電製品協会様の動画はこちらのURLからご覧になれます。
(取材日2025年4月10日)
【編集後記】
「どうしたら“伝わる”のか?」という問いから始まった今回のプロジェクト。
家電リサイクル法という、正しく知ってほしいけれど親しみづらいテーマを、若い世代にいかに印象的に、届くかたちで伝えられるか。
三善様と何度も丁寧にコミュニケーションを重ねながら、表現や見せ方を一緒に模索してきました。
「どうすればもっと伝わるか?」という視点で、私たちの提案をいつも真摯に受け止め、対話を深めてくださる三善様の存在が、制作チームにとっても大きな支えとなっています。
そして、綿密であたたかいコミュニケーションを常に取ってくださる三善様には、心より感謝申し上げます。
この取り組みを通して、“伝える”だけでなく“届く”“心に残る”表現の可能性を強く感じました。
今後も、一つひとつの課題に寄り添いながら、よりよい形を一緒に考え、社会に広げていくパートナーであり続けたいと思います。
(小川/ストーリープランナー)